【うつ病の人におすすめ】仕事探しで失敗しないために、考えておくべき大切なこと

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【うつ病の人におすすめ】仕事探しで失敗しないために、考えておくべき大切なこと

うつ病にかかっても、生活していくために仕事をしなければならないですよね。そんな時「うつ病があってもできる仕事って何があるんだろうか」と考えてしまうことがあるのではないでしょうか。しかし、うつ病の方が仕事を探す際に重要なことは「うつ病におすすめの仕事」を探すことではありません。この記事では、うつ病の方が仕事を探す上で大切なこと・考えておくべきことなどについてお伝えします。

うつ病の人におすすめの仕事?その気持ちもわかるけど…

「うつ病の人におすすめの仕事」があるなら教えてもらいたい、そう思う方もいるかもしれません。しかし、「うつ病だからこの仕事」というように特定の疾患と職業を結びつけて呈示することは簡単にできることではありません。なぜかというと、うつ病の症状も仕事や将来への考え方も、人それぞれ異なるためです。そのため、「うつ病」との適合度で仕事を探すのではなく「うつ病の特性を考えた上で、治るまでそれとどう付き合っていくか」という視点を基本に、仕事についても考えることをおすすめします。

その際には、これまでの人生やキャリアを振り返って、これまでやってきたこと、興味関心のあること、得意なことや苦手なことなどについて考え、自分自身を見つめ直し、分析することが大切な作業となります。この作業はうつ病であるかどうかは関係なく、誰しもが仕事を探す際に考える必要があることだと思います。

「うつ病である」ということだけに焦点を当てず「どう生きていきたいか」「どういったキャリアを歩みたいか」という視点を持って仕事探しを行いましょう。

うつ病の人が仕事を探す上で考えておくべき3つのこと

では、実際にうつ病の方が仕事を探すにあたってどのようなことを考えておく必要があるのでしょうか。ここでは、仕事探しを始める前の準備として考えておくと良いことを3つお伝えします。

1.就職を焦っていないか?

うつ病が少しずつ回復してくると、就労への焦りが出てくるのではないでしょうか。うつ病が回復して仕事探しをするのであれば良いですが、焦りから仕事探しをすることは再発にも繋がるため勧められません。自分の今の状態が、仕事探しを始める段階にあるのかどうか、主治医に相談するとともに自分自身の状態をできるだけ客観的に理解するようにしましょう。

(参考:うつ病の克服~仕事しながら克服するために大切な5つのこと~

(参考:うつ病の再発率が60%って本当!?再発予防に欠かせない3つの対策とは

(参考:うつ発症から復職まで「3つのフェーズと過ごし方のポイント」

2.キャリアの振り返りと展望

仕事を探す前に、ご自身がこれまでどのようなことをやってきたか、振り返って書き出してみましょう。具体的には、これまでやってきた職種や仕事内容、仕事を通して身についたスキルや、得意なことや不得意なことについて振り返って分析します。それらに加えて、ご自身がやりたいと考えていること、興味関心があることについても書き出してみましょう。これまでのキャリアと関係があってもなくても構いません。ブレインストーミング(※)的に書き出してみることで、これからご自身がどのような人生やキャリアを歩んでいきたいのかを考えるヒントが得られます。

※ブレインストーミングとは、複数人でアイデアを出し合い、ユニークで新しいアイデアを生み出すことを目的とした会議手法の一つ

 

3.一般雇用枠で就労するか、障害者雇用枠で就労するか

うつ病の方の就労形態の選択肢として、一般雇用枠と障害者雇用枠があります。

一般雇用枠では、うつ病の既往があることは自分で伝えなければ会社側が知ることはなく、基本的にはうつ病であることをクローズにして働くことができます。このような働き方を、クローズ就労と呼ぶこともあります。一般雇用枠でクローズ就労するメリットは、職種や業務内容の選択肢が広くなることや、待遇についても期待できることが挙げられます。また、うつ病とうまく付き合いながら仕事を行うことができれば、昇進や昇給のチャンスがあることもメリットと言えるでしょう。一方でデメリットとしては、うつ病に対する理解や配慮を周囲に求められないことが一番でしょう。うつ病を持っていない方と同様に働くことになるため、うつの症状が悪化したような場合でも、会社や状況によっては時間外労働をせざるを得ないこともあるでしょう。

障害者雇用では、障害者手帳を取得し障害特性や症状などを理解してもらった上で働きます。うつ病を同僚に対してオープンにして働くため、オープン就労とも言われます。上司や同僚に障害について理解を得られ、体調や職場環境、業務内容に具体的な配慮をしてもらいながら働くことが出来るというメリットがあります。うつ病の障害特性に合わせた個別的で具体的な配慮を得ることができるため、うつ病の症状への心配が大きい方にとっては適した選択肢になるのではないでしょうか。一方でデメリットとしては、一般雇用枠に比べると職種や業務内容が限定され、給与が低い傾向にあることが挙げられます。

障害者雇用で働いても、その後一般雇用枠で働くことももちろん可能です。ご自身の特性や、現状のうつ病の回復度合いであればどちらの選択肢が良いかについて、主治医と相談してみると良いでしょう。

(参考:「一般枠との違いは?」「メリット、デメリットは?」うつ病からの復帰にあたって知っておきたい『障害者雇用』

うつ病の人におすすめの仕事の探し方や仕事探しのポイント

事前の準備ができたら、具体的に仕事を探す段階ですね。その際におすすめすることについて5つお伝えします。

1.就職活動期間を長めに設定する

就職活動をはじめてもすぐに仕事が決まるとは限りません。また、就職活動には身体的にも精神的にもエネルギーを使うため、体調を見て休息を取りながら進めていく必要があります。そのため、就職活動期間は長めに設定しておくことをおすすめします。

2.勤務時間が決まっている仕事を選ぶ

シフト制の仕事もたくさんありますが、うつ病が悪化することを防ぐためには安定した生活リズムを維持することが必要です。そのため、勤務時間がある程度決まっていて、起床時間や就寝時間に大きな変動が出ない仕事を選ぶことをおすすめします。

3.通院が続けられる仕事を選ぶ

仕事をはじめても通院を継続することが必要です。そのためには、通院先の病院の診療日時と、仕事の勤務時間や休みを照らし合わせる必要があります。主治医が非常勤の場合ですと、受診出来る日が限られてしまいますね。仕事選びを優先して、仕事の都合で転院や主治医の変更、治療の中断になってしまうと、うつ病が悪化してしまう可能性もあるでしょう。一般雇用枠でクローズ就労するのであればなおのこと、通院を理由に定期的に休みを取ることは難しい場合もあります。また、治療を継続することが仕事を継続するためにも重要になりますので、事前にしっかりと確認しておくことをおすすめします。

4.ハローワークを利用する

インターネットで登録できる転職サイトはたくさんありますが、うつ病や精神疾患を持った方の就職支援を行っている機関として、ハローワークがあります。ハローワークには、「一般」だけでなく「専門援助部門」があります。一般雇用枠を考えている場合も、障害雇用を考えている場合も、迷っている場合も、ハローワークでは相談することができます。ハローワークには求人情報が豊富にありますし、無料で利用出来るのでおすすめです。

5.就労移行支援事業所(リワーク施設)を活用する

いきなりご自身でハローワークに行くことに抵抗感がある場合は、就労移行支援事業所(リワーク施設)を利用することをおすすめします。就労移行支援事業所は、一般企業への就労を目指している18歳以上65歳未満の障害を持った方を対象に、就職に必要な知識やスキル向上のためのサポートを行っています。就職前の活動だけでなく就職後の定着支援も行っている機関ですので、もし就職後に具体的な問題がでてきた時も、定期的な面接などによる定着支援を受けることができることは大きな安心材料となるのではないでしょうか。

(参考:リワーク利用者の復帰後 ― 「色々あったけど、私たち、元気に働いています」 リヴァトレOBOG座談会

(参考:リヴァトレが理想とする「リワーク」の形。その“2つのポイント”についてご紹介します。

(参考:うつからの社会復帰後も就労継続をサポート!支援員と利用者が語る「就労定着支援」

うつ病でもうつ病じゃなくても、仕事を探すうえで大切にしたいこと

うつ病であっても、「自分自身がどうしたいか」という視点で仕事探しをすることが大切です。これまでやってきたことについて振り返り、出来ることや興味関心があることを整理し、これからの人生やキャリアについて考えた上で仕事探しをする。このことは、うつ病であってもうつ病でなくても仕事探しをする上で重要であるのは同じなのです。

本記事では「仕事探し」という観点に直結する内容に絞り込んだ情報のみをご紹介しましたが、うつ病の方が実際に復職・再就職を目指す場合には、様々なことに向き合い整理する必要があります。以下の記事では、うつ病の方が復職・再就職を目指す上で整理していくべき内容を簡単に紹介しています。ぜひ覗いてみてください。

(参考:いま不安を和らげたい全ての人へ。著者と監修者(産業医)が語る『脱うつ 書くだけ30日ワーク』の活用法

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大倉 愛由
この記事の監修
大倉 愛由 株式会社リヴァ 精神保健福祉士/産業カウンセラー試験合格

大学で臨床心理学を専攻したのち、都内の精神科クリニックの相談員や行政での生活保護業務など様々な領域を経験している。株式会社リヴァに入社後は、生活訓練・就労移行支援のどちらにも携わり、心理系プログラムを中心にサービス提供を行っている。

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