リワーク利用者の復帰後 ― 「色々あったけど、私たち、元気に働いています」 リヴァトレOBOG座談会

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現在うつ病で苦しんでいる人たちやリヴァトレに通って職場復帰や再就職を目指している人たちが、数年後にどのようにご自身の疾病や職場環境と向き合って生活を送られているのか、そういった“少し先の自分の姿“をイメージできるように、実際にリヴァトレの利用を終えて再就職から3~5年ほど経過している3名の元利用者の皆さんに、現在の状況やこれまでに工夫されてきたこと等のお話を伺いました。

 

Aさん:50代男性。疾病名はうつ病。一般枠《※1》で再就職。現在は製薬業界の配送部門に従事。
Bさん:50代男性。疾病名はうつ病。障がい者枠《※2》で再就職し、現在は日系電機メーカーの事務職。
Cさん:40代女性。疾病名は自律神経失調症。一般枠で再就職し、現在は地域包括支援センターの支援相談員および介護資格養成学校の非常勤講師として、ダブルワークを実践中。
長谷川:リヴァトレ市ヶ谷センター長。リヴァトレ高田馬場センターの利用を経て(株)リヴァへ就職。

 

※1 一般枠:自身の疾病を開示せずに応募する、一般的な求人。
※2 障がい者枠:自身の疾病を開示して応募する、障がい者雇用求人。

(参照:「一般枠との違いは?」「メリット、デメリットは?」うつ病からの復帰にあたって知っておきたい『障害者雇用』

適した働き方は人それぞれ、三人三様の「就職枠」

長谷川:皆さん、お久しぶりです!まず再就職活動について聞かせてください。「一般枠」と「障がい者枠」のどちらで就職するかという「就職枠」については、どのように決められましたか?

Cさん:私は一度、一般枠採用の面接を受ける際に疾病について伝えたところ、落とされたことがあるんです。病歴を持っていることに対して、採用担当者が身構えてしまったようで。自分なりに疾病の影響をコントロールする対処方法が掴めてきた時期だったので「今後は疾病のことは伝えない方がいいな」と思いました。それからはすべて一般枠で、疾病を伏せて応募することに。現在の職場にも伝えていませんが、特に支障はありません。

Bさん:私は仕事のブランクが長く、年齢も重ねていたことから「障がい者枠で就職先を探した方が見つかりやすい」という話を耳にしたので、障がい者枠絞って活動しました。就活してみて「自分のような年代の人でも障がい者枠だと補助的なポジションで採ってもらいやすいかな」という感触を得ました。ただ人事部の方には「配属される事業部には疾病があることを伝えないでほしい」とお願いしました。

長谷川:それは何故ですか?

Bさん:自分としては「調子が悪いことを理由に特別な配慮を求める」というのに少し違和感がありまして。

長谷川:同僚の方はBさんの疾病についてご存じでないのですか?

Bさん:障がい者枠で採用された人が多い企業なので、この年齢で補助のポジションで入社した自分に対しても、周りは「そうかも」と感じていると思います。聞かれれば隠すつもりはありませんが、自分から伝えてはいないですね。

長谷川:社内でキャリア面におけるステップアップの可能性はありますか?

Bさん:はい。現在の職場では、自分が望めばどんどん仕事をさせてくれるんです。日常の業務以外にも、期間限定のプロジェクトの仕事も入ってきますし、先日は海外出張にも行ってきました。「そんな障がい者枠のポジションもあるのか」と驚きましたね。

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Aさん:僕は就職枠について、特にこだわっていませんでした。前職からのブランクがあり、リヴァトレを卒業しなければいけないタイミングも近づいてきていたので「どんな形態でもいいから再就職しよう」と考えていました。そんな時、たまたま現在の職場が一般枠での募集をしていて、そこに採用されたということです。

長谷川:正社員でいらっしゃるのですか?

Aさん:契約社員として入社し、いまは準社員(無期雇用)として働いています。近頃は、入社してから無遅刻無欠勤を続けていることが大きな自信となり、次のステップアップを狙っていきたいと考えています。離職してリヴァトレを利用している方の中には、どちらの就職枠で活動するか、悩まれる人も少なくないでしょう。給与なども大切な要素だと思いますが、「自分の疾病や弱い部分に向き合いながら働ける環境かどうか」ということを意識して、検討されることをお勧めしたいと思います。

長谷川:具体的にはどういうことなのでしょうか?

Aさん:「疾病による体調変化などに合わせて、柔軟に対応しやすい環境かどうか」ということですね。例えば、体調が悪くなった時に無理しないで早く帰れる環境なのかどうか、とか、逆に疾病のことで周りから気を使われたくないから疾病であるという事実を伏せることができるかどうか、とか。単純に「就職枠」で決められる話でもないかなと。あと、リヴァトレ卒業後、しばらくの間を「トライアル期間」と捉えてみるのも手ですよね。障がい者枠で就職して、働いてみて自信が持てた段階で、一般枠のポジションに転職された方もいますし。

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Cさん:私は就労からの2か月間、リヴァトレで小まめに面談をしてもらいました。地域包括支援センターでの仕事は非常勤とはいえ、「ダブルワークは負担が重すぎないか」とスタッフの方にも心配されていたし、私自身も不安だったんです。それで、週に数回仕事をしながらリヴァトレに通って、体調や心の状況を観察していきました。2か月間試してみて「やれる」という手ごたえを感じたので、リヴァトレを卒業しました。

長谷川:その後はどんなふうに働かれましたか?

Cさん:地域包括支援センターでは週4日勤務の「非常勤の事務職」として働き始めて、3年目にケアマネージャーの資格を取得したんです。その後、別の職場に移り、週5日勤務の「非常勤の支援相談員」になりました。講師の仕事も忙しくなってきていましたが、その状態で1年間両立することができたので、今年(2019年)の4月からは、その地域包括支援センターで常勤雇用として働くことになりました。

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誰にでも訪れる「苦しい時」の乗り越え方

長谷川:苦しい局面にぶつかることもあったと思いますが。

Bさん:入社して3か月程は結構辛かったです。転職も初めてで、でき上がっている環境の中にひとりで入っていくという経験もなかったので。最初の頃はCBT(認知行動療法)をやる回数も多かったし、月に1回リヴァトレの職場定着支援《※3》も活用していました。でも再就職してからの3年間、幸い体調不良で会社を休んだことは一度もありません。

 

※3 職場定着支援:新しい職場でスムーズに就労ができるよう、就労後~最低半年間にわたってリヴァトレのスタッフからフォローを受ける制度。(参照:うつからの“復帰後の不安”を軽減するために ー「職場定着支援」のご紹介

 

長谷川:調子が悪い時の対処法は、何かお持ちですか?

Bさん:調子が悪いときでも会社に行って、その後にテニスをすれば気分がスッキリします。かつては調子が悪いとそのまま寝てしまうことが多かったのですが、リヴァトレ通所中に少し調子が悪くても活動してみたら気分が良くなり、「動いていく中で気分をコントロールできそうだ」と気づいて。

長谷川:職場での状況が好転するきっかけは?

Bさん:ひとつ良かったのは、いまの会社は平均年齢が高く、自分の年齢でも違和感がなかったこと。それと、入社3か月後に会社のテニスサークルに加入して、半年後には自分の居場所をしっかり作れたことですね。特に、テニスは自分にとってとても大きなリソースで、もう「No Tennis, No Life」と言っても過言ではありません。

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Cさん:私の場合は負担になるかと思ったダブルワークが、かえって良かったのだと思います。地域包括支援センターと講師の仕事で、それぞれコミュニケーションの相手も変わりますし、単純に行く場所が変わるだけで気分も変わりますから、自分にとっての良い刺激です。

長谷川:当初は心配していたダブルワークがプラスに働いたわけですね。

Cさん:それでも、働き始めの頃は色々ありましたよ。例えば、講師の仕事では、授業で使う資料を事前に準備して他の講師に見てもらうのですが、ある先輩講師から膨大かつかなり辛辣な指摘があって。辛くてひとりで泣くこともありました。あまりに厳しい内容だったので、「正直、これでは精神的に辛いです」と学校側に伝えてみたところ、事務局や他の先輩講師が動いてくれて、状況が少し改善されました。リヴァトレを利用する前の自分だったら、きっと気持ちを伝えられないまま心が折れて、辞めていたでしょう。

長谷川:気持ちを正直に伝えてみたら、相手も気づいて動いてくれた、と。

Cさん:それに調子が悪い時には、後ろめたさを感じることなく、休暇を申し出られるようになりました。以前は「申し訳ない」という気持ちが先に出てきていましたが、いまでは「お休みを頂けたおかげで、すっかり回復しました」とポジティブな言葉で周りに感謝を伝えられるんです。恐れずに自ら発信していくことも大事なのかなと。

長谷川:気分が落ちこむことはないですか?

Cさん:気持ちの波はありますが、以前のように深く悩まなくなりました。気分が落ちた時には、コーピングシート《※4》に書き込んでいる「元気が出るリソース《※5》」の中から、その時に合ったものを活用しています。完全にはリセットできなくても、75%くらいは解消できていると思いますね。

 

※4  コーピングシート(CS):自分自身の疾病の症状やストレスに対する反応を段階ごとに分析し、それぞれの状況に対する対処方法をまとめたシートを作成するワークのことをコーピングシートワークと呼び、その対処方法そのもののことをコーピングと呼ぶ。リヴァトレ独自のプログラム。

※5 リソース:リソースは直訳すると「資源」。自分にとって良い影響がある(ありそうな)ものや行動を指す。リソースを発掘するワークのことを「リソースワーク」と呼んでおり、自分のリソースを書き出し、意識的に行動することで、ストレスに積極的に対処し、健康でハッピーな生活を目指す。(参照:【リワークプログラム】自分の健康やハッピーにつながっているものを探る『リソースワーク』

 

 

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長谷川:Bさんのように圧倒的な自分のリソースを1つ持っているのもいいし、Cさんのように複数あるリソースの中から、その時に合ったものを選択するのもいいですよね。Aさんはどうされていますか?

Aさん:ちょうどいまが苦しい局面ですかね・・・。休みもなかなか取れないし、怒りを感じることも多く、正直あまり良い職場環境とはいえません。それでも続けられているのは、リヴァトレで色々な状況で揉まれながら、対人コミュニケーションの方法を学べたことが大きいかな。

長谷川:気持ちの切り替えはどのようにしていますか?

Aさん:僕もいくつか自分なりのリソースを持っているんです。ただ、友達と一緒に何かして気分を上げたくても都合が合わないこともあるし、ミュージカルを見にいこうと思っても、見たいチケットがタイミングよく取れるとも限りませんから、状況に合わせて使い分けている感じですね。

長谷川:状況に応じてリソースを使い分けるのは良いと思います。

Aさん:リヴァトレでコーピングシートを作っている際、私はその時々に思い浮かんだリソースを古いものに上書きする形で作っていたのですが、ある利用者の方から「以前のものを消さずに、環境や状況別に分けて使えるようにした方がいいんじゃない?」と言われたんです。それで「確かにその時々で役立つリソースも変わるな」と思って以来、例えば初めての人間関係なのか、すでに慣れた関係性なのか等、その時々の困った状況に合わせてリソースを残すようにしていきました。

長谷川:他の利用者さんのアイデアを自分に取り入れたのですね。

Aさん:でも、辛くてもう無理だと思った時には、仕事中でもリヴァトレのスタッフの方に電話してました。ちょっとでも話すと気持ちが落ち着いたし、リヴァトレで経験して良かったことも嫌なことも思い出して、「自分はそういうものを全部乗り越えてきたんだ」と思い返すこともできたし。それと、自分の現状を俯瞰できるようになって、いい意味で「諦める力」がついたというのかな。自分の将来の方向性や目標がしっかり分かっていれば、現在の仕事や職場だけにゴールを求める必要はないなと思えて。

かつては私もそうだった、あなたもきっと元気になれる

長谷川:改めて、皆さんにとってリヴァトレはどういう場所でしたか?

Bさん:私にとっては「リハビリ施設」ですね。出来なくなった機能を取り戻すトレーニングセンター。いい歳の大人になってから、また初歩からやり直すことは本当に辛かったですが、一生懸命寄り添ってくださるスタッフのお陰で無事に卒業することが出来ました。更に再発防止のトレーニングも受けたので、以前よりパワーアップできた気がします。

Aさん:僕にとっては「部活」ですかね。学生時代から社会人までずっとバスケットボールをやっていましたが、リヴァトレでの時間は、厳しさや辛さ、人間関係の在り方が部活と重なるように感じました。頭で考えるだけではなく、体で覚えていく、練習を重ねていくという点も似ていますし。これから利用する人には、同じプログラムに何度でも出ることをお勧めしたいですね。というのも、テーマやメンバー、自分の取り組み方が違えば、その都度課題が変わるから。僕はその時の経験が社会復帰後の大きな糧になりました。

Cさん:私は「自立(自律)支援という言葉を体感できた場所」でしたね。福祉業界で長く仕事をしてきましたが、実は「自立(自律)支援」ってどういうものなのか、よく理解していなかったなと反省したんです。自分の意思や気持ちを伴ったうえで実行に移すことが「自立(自律)」なんですよね。リヴァトレでは社会復帰に向けて、何事も一つひとつ「するのか?しないのか?」を、自分で最終決断し、実践を重ねていくことができました。

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リワークで学んだスキルをアレンジして活用

長谷川:リヴァトレのプログラムで印象深かったものがあれば、お聞かせください。

Bさん:私はまず「リソースワーク」ですね。自分の好きなこと、もの、人などをどんどん書き出していって、3〜4人のグループで発表し合います。プログラムの開始時は元気がなくても、書いているうちに自分が好きなこと、楽しいことを次々と思い出してくるんです。同じテーブルのメンバーのリソースを聞く頃には、笑い声が出るようになりました。その時に作ったものはいまでも見返すことがあるんです。それと、「自己分析《※6》」、「CBGT(集団認知行動療法)《※7》」、「CS(コーピングシートワーク)」かな。

 

※6 自己分析:自分の行動やコミュニケーション、物事に対する捉え方の傾向や癖に気づき、その分析に基づいてより良い人間関係の構築と人間関係で生じるストレスへの対処力をつけ、どのような行動をしていけば良いのかを考える。(参照:コミュニケーションや考え方の特徴を知る – 自己分析プログラム –

※7 CBGT(集団認知行動療法):自分の認知(考え方・捉え方)と行動に焦点を当て、現実に応じたバランスの取れた認知と行動を再検討する方法を学ぶ。一般に個人で行うCBT(認知行動療法)もあるが、リヴァトレでは4~8人程の「集団(Group)」で行っている。(参照:【リワークプログラム】物事の捉え方をバランスよくする『集団認知行動療法(CBGT)』


 

長谷川:それらは最近でも何らかの形で役に立っていますか?

Bさん:CBGTについては簡略化して取り組んでいます。ずっと思い悩んでしまうような出来事があったときに、「①出来事が起きた時の状況」「②その時の自分の思い」「③その出来事に対する自分なりの結論」を書き出して、結論が出たらもうそれ以上は考えない。そうしたら、一つのことをくよくよと悩み続けないようになりました。

長谷川:それは職場でやっているんですか?それとも自宅で?

Bさん:主に職場ですね。会社のPCの中に「自分への処方箋」というフォルダを作って、書き溜めています。デスクトップ上の目に付くところにフォルダを置いて、すぐに取り組めるようにしているんです。直面した状況によってどれだけ時間をかけて取り組むかは違いますが、ストレスがあった時にまずやるべきこととして定着してますね。

長谷川:リヴァトレで学んだことを自分なりにアレンジして、習慣化されているのですね。

Cさん:私は「日経要約《※8》」ですね。リヴァトレに通う前から「思いや考えをうまく人に伝えられない」という課題があったのですが、それを克服するきっかけになりました。発表後にフィードバック(良かった点や改善点などの感想)を頂くんですが、人によって着眼点から伝え方まで多種多様で、「こんなものの見方もあるのか」「こんな伝え方もあるのか」と非常に勉強になりました。

 

※8 日経要約:日経新聞の記事を自分なりに要約し、一人3分間の持ち時間で他の利用者に分かりやすく説明、プレゼンする。文書での要約、スライドショー、ホワイトボードを使った説明など、個人の目標に合わせて自由な発表形式をとることができる。

 

長谷川:その経験は現在の仕事にも生かされているんでしょうか?

Cさん:はい。特に地域包括支援センターでは、来所および訪問先の方からのご相談内容によっては膨大な情報を整理してお伝えする必要があります。そこで、日経要約で学んだように、初めに結論や要点を挙げてから話すようにしているんです。皆さん「分かりやすい」と言ってくださいます。そして、現在の職場ではパワーポイントを使って人前で説明する機会が多いので、通所中に練習しておいて本当によかったです。

長谷川:ご自分の課題を克服するために参加したプログラムを、復帰後の仕事に役立てている皆さんの力って、すごいと思います。Aさんはいかがですか?

Aさん:僕は、職場での人間関係がうつを発症した原因だと考えています。なので、リヴァトレで出会った皆さんとのやりとりを通して、上手なコミュニケーションのとりかたを模索・実践できたことは一番の収穫でした。利用者やスタッフの中には、気の合う人もいれば気の合わない人もいたし、プログラムで同じ課題にチームで取り組むと、メンバーの良いところも嫌なところも見えてくるんです。これは実際の職場と同じです。そういう状況において、どうしたら周囲と円滑なコミュニケーションが図れるのか、リヴァトレですごく考えました。それに、幅広い年代の方がいたので、いい意味で「年齢による上下関係」という概念も取り払われたような気がするんです。以前は職場で年上の人から言われたことは素直に聞けても、年下の人に指摘されると結構辛いなと感じていました。いまの職場では年下の先輩から指摘を受けることもありますが、「ありがたい」と思えるんです。

長谷川:自分よりも年下の人が上司になるケースも増えてきていますからね。

Aさん:ただし、誰に言われたことであっても、相手に言われたことを全て受け「入れる」ことはしません。一度受け「止めた」上で「これは聞き入れよう」「これは保留しよう」と取捨選択をすることが大事です。

長谷川:今後のご自身の展望についてはどのようにお考えですか?

Aさん:僕は、精神疾患で苦しんでいる人の助けになる活動をしていきたいと思っています。自分の主治医を介して、時々うつ病に関する体験インタビューを受けたり、うつ病の患者さんにお会いして自分の体験をお話したりしていますが、かつて同じような境遇にいた自分が元気に働けている姿を見せることで「自分もそうなれる」と思ってほしい。経験を共有することで人の役に立てている実感もあるし、それがいまの生きがいですね。

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Bさん:私の将来の夢は「ウィンブルドン」!

長谷川:おぉ~、ウィンブルドン⁉

Bさん:もちろん、「ウィンブルドンでテニスを観戦する」っていうことですよ(笑)。リヴァトレスタッフの方からも「今後は仕事の目標だけではなくて、別の分野でも目標を持ってみてはどうか」とアドバイスもいただきました。仕事面では業務内容を改善していくことが目標です。テニスと仕事を両立させながら、更に生活を充実させていきたいと思います。

Cさん:私はいつかNHKの「プロフェッショナル」に出演したいと思っているんですよ!仕事で担当地域を歩いていると、高齢者の皆さんが私の顔を覚えてくれていて、いまでは向こうから声を掛けてくれるくらいになりました。福祉業界はどんどん変化していて、幅広い知識や経験が更に必要になってきている。今後は違う資格の取得にも力を入れて、得た知識を皆さんにも還元しつつ、まずは地域、そして東京、いずれは全国へと活動範囲を広げていきたいです。定年間近にでもNHKさんからお声がかからないかなーと(笑)。

長谷川:皆さんの素敵な夢が聞けて嬉しいです!最後に、いま精神疾患で苦しんでいる方、悩まれている読者の皆さんに向けてメッセージを。

Aさん:僕はシンプルに「大丈夫だよ」って伝えたいですね。それと、自分がうつ病だと気づいていなくて、調子がおかしいと感じている人たちには、ひとりで悩まずに早く誰かに相談してほしいと思います。

Bさん:私は「周りを変えるよりも、まずは自分から。自分の中に変化を起こせば、周りが違って見えてくる」 ということですね。私は元々、自分にも他人にも厳しい人間でした。でも、この疾病を患ってから、まずはいろんなことが出来なくなった自分を受け入れて、それから他の人にもそんな自分を受け入れてもらったことで、状況が随分変わったんです。

Cさん:私は「社会復帰のポイントは3つある」と思っています。まずは「食事がおいしいと思えるか」、次に「周囲の人に興味を持てるか」、最後に「明日が来るのが楽しみだと感じられるか」。これらに対して自分なりの答えが出せるようになったら、社会復帰に向けて一歩踏み出して良いのかなと。それまでは焦らずに、ゆっくりしていいと思いますね。

長谷川:皆さんが、自分の置かれている状況を「自分事」として受け止めていて、リヴァトレで学んできたことや考えてきたことを、自分なりに工夫しながら生かしていることが伝わってきました。私自身も勉強になること、感銘を受けることが多かったです。今回皆さんが語ってくれたことはきっと、いま精神疾患で苦しんでいる方々にとって、回復への希望になると信じています。今日はありがとうございました!

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この記事を書いた人
若月 麻里子 フリーランス

東京生まれ。長年にわたり、マーケティング・コミュニケーション分野に従事。EAP業界での勤務経験あり。現在はパラレルワークを実践中。趣味は旅行と食べ歩き。

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