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うつQ&A

2019.09.11

「一般枠との違いは?」「メリット、デメリットは?」うつ病からの復帰にあたって知っておきたい『障害者雇用』

この記事を書いた人

長谷川亮
リヴァトレ市ヶ谷

バイオサイエンス業界の技術営業などを経験した後、リヴァトレの元利用者を経てリヴァに入社。現在は再就職支援施設「リヴァトレ市ヶ谷」のセンター長として、プログラム提供やキャリアコンサルティングに携わる。

皆さん、こんにちは。リヴァトレ事業部の長谷川です。

うつ病や双極性障害をはじめとした精神疾患を患って休職・離職された方でも、もともと一般の採用ルート(『一般枠』と呼びます)で勤められている場合には、「障害者雇用」についてご存じない方や「耳にしたことはあるけど、中身はよく分からない」といった方が多いのではないでしょうか。

そこで今回は
「障害者雇用って何?」「どんな働き方をするのだろうか…」
といった疑問にお答えしつつ、
「障害者雇用枠で働くか、それとも今までどおり一般枠で働こうか…」
とお悩みの方にも役立てていただける情報をご紹介したいと思います。

障害者雇用って何?

障害者雇用とは「障害をお持ちの方でも、その能力と適性に応じて就労できるように、事業者や自治体などが障害のある方を雇用すること」です。(参照:厚生労働省 障害者雇用対策)。

障害者雇用にあたっては、障害をお持ちの方に対する雇用の促進や安定のために、「障害者雇用促進法」が制定されています。この法律では「障害者だけを対象とした雇用枠を設けること」や、障害をお持ちの方でも安心して求職、就労できるような措置が定められています。

障害者雇用で働くには「精神障害者保健福祉手帳」が必要

うつ病や双極性障害などの精神疾患を抱えた方が障害者雇用で就労するには精神障害者保健福祉障害手帳が必要です。この手帳を取得するには、お住まいの市区町村の福祉事業窓口でもらえる申請書に併せて、指定の診断書(主治医に書いていただく)を提出する必要があります。

手帳が手元に届くまでには、申請後、2~4か月程度かかることがあります。障害者雇用枠での就労を考える際は、早めに福祉事業窓口や主治医に相談すると良いでしょう。

精神障害者における障害者雇用の近況

2018年4月に、障害者雇用について以下のような改正がありました。

●「身体障害」「知的障害」に限られていた障害者雇用枠の対象範囲に「精神障害」も加わった
●事業所や自治体に義務づけられる障害者雇用数の割合(法定雇用率と言います)が広がった
●精神障害の方は、短時間労働者(20時間以上~30時間未満)であっても1名分と計算される

参照:障害者雇用義務の対象に精神障害者が加わりました(厚労省Webサイト)

このような変化も手伝って、障害者雇用枠で働く精神障害者の数や応募採用枠はここ数年、増加傾向にあります。地域にもよりますが、職種や給与形態なども含めて「精神障害をお持ちの方が安心して働ける場所・機会が増えている」といえるでしょう。

障害者雇用で働くメリットの1つ ~合理的配慮~

合理的配慮とは、障害をお持ちの方でも能力を十分に発揮して働けるよう、企業や自治体などの雇用側が、障害による就労への支障を取り除く措置です。精神障害者への合理的配慮については、内閣府Webサイトで、以下のような例が挙げられています。

●細かく決まった時間や多人数の集団で行動することが難しいときには、時間やルールなどの柔軟な運用を行うようにする
●曖昧な情報や一度に複数の情報を伝えると対応できないときには、具体的な内容や優先順位を示すようにする
●情緒不安定になりそうなときには、別室などの落ち着ける場所で休めるようにする

参照:合理的配慮等具体例データ集(合理的配慮サーチ)精神障害 (内閣府Webサイト)

これらの他にも、過度な負担がかからないような業務内容や勤務時間の調整、通院への配慮、定期的な面談実施など、障害特性を考慮した配慮を受けることができます。

私は経験上、精神障害者への合理的配慮については、同じ疾病であっても個人によって障害特性が異なること、ここ数年で急速に精神障害者の障害者雇用が増えたことなどの状況から「障害者本人と雇用側との調整やコミュニケーションがとても大切である」と思っています。そういった意味では、双方の間を繋ぐ私たちのような「就労移行支援機関」の役割も、非常に重要だと感じます。

障害者雇用枠と一般枠での就労の比較

これまで述べた障害者雇用についての情報も参考にしていただきながら、改めて、障害者雇用枠と一般枠での就労メリットを比較していきましょう。

また、以下のことについては、いずれの枠であっても必要だと思います。

・“自分の”障害特性を理解して「できること/できないこと」を知っておく
・勤務を継続できるだけのストレス対処力や、働き方・ビジネススキルを身に付けておく

リヴァトレに通っていただいている方にも、プログラムや面談、インターン等の取り組みを通じて、これらの理解を深めていただいています。

「疾病経験を開示しながら一般枠に応募する」という選択肢も

リヴァトレに通われている方々の中には、一般枠に応募しながら、採用面接の中で疾病を開示される方もいます。

疾病について打ち明けるのはとても勇気の要ることであり、採用までのハードルになり得ることは事実です。しかし、企業側でも徐々に精神障害をお持ちの方への理解が深まり、積極的に雇用しようとする意識が高まっていることも手伝って、場合によっては合理的配慮に近いサポートを受けられることもあります。

おわりに

障害者雇用枠であっても、一般枠であっても、働くことには変わりがありません。どちらにしても、ご自身が心身ともに良い状態をキープしながら働ける準備を整えておくことは、とても大切です。

リヴァトレでは今後も、精神障害をお持ちの皆さまのお気持ちや考えを大切にしながら、ご自身が納得できる働き方、生き方に繋がるサポートを続けていきたいと思います。

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