こんにちは。リヴァトレ事業部の仲井眞です。
この記事(前後編の計2回)ではリヴァトレの利用者さんが再就職して安定的に働くまでのプロセスについて、モデルケースを通じてご紹介します。
後編となる今回は、就職活動開始から就職後までの活動をたどっていきます。
目次
モデルケースであるAさんのプロフィール
・マネージャーとなったことをきっかけに、職責の違いや仕事量の増大、人間関係に悩み、眠れぬ日々が続くように。
・うつ病との診断を受けて休職。一度は復職するも、再び体調を崩して再休職。
・休職中に「新しい場所でやり直したい」と考え、転職を果たす。しかし入社3か月目で症状が再々発し、退職。
・「生活リズムの安定」と「ストレスへの対処」を目的に、リヴァトレ品川を利用中。
就職活動開始
再就職への不安も分かち合い
就労後の対処力を向上させる材料に
安定的にリヴァトレへ通えるようになって再就職への自信がついたAさんは、いよいよ就職活動を始めます。
『就活テーマトーク※』等のプログラムで他メンバーから得ていた情報も参考にしながら、転職サイトの閲覧や転職エージェントやハローワークへの登録を行い、企業への応募を本格的に進めていきました。
企業への応募書類は『職務経歴書レビュー※』でメンバーから寄せられた意見を参考にブラッシュアップ。
また、『面接ロールプレイ※』で本番の面接に備えた練習に取り組みました。
しかし、着実に準備をして臨んでも、全ての選考で良い結果が得られるわけではありません。
なかなか書類選考を通過できなかったり、面接までは進むものの、2次面接以降に進めなかったり…と思うようにいかない時期もありました。
気持ちが落ちこんだ時には、『ダイアログ』や『集団認知行動療法アドバンス』で取り扱いたいテーマを出し、メンバーから意見をもらうことが、課題の明確化や気持ちの立て直しにつながりました。
結果的には2社から内定を獲得。「顧客に対してしっかり責任を持ちたい」というAさんの志向により合いそうな1社を選び、入社が決定しました。
うつからの再就職
リヴァトレ品川への通所によって、
オフィス街の雰囲気に自然と慣れていた
Aさんの新しい職場は、新宿副都心。
高層ビルが立ち並び、しばらく仕事から離れていた人からすれば圧倒されそうな雰囲気があります。
しかし、品川駅が最寄りのリヴァトレ品川への通所でオフィス街の雰囲気に慣れていたことから、大きな負荷を感じることなく通勤を開始することができました。
職場への定着支援を活用し、
社会復帰後の不安を軽減
入社後6か月間は「職場定着支援制度」を活用し、月に一度のペースでリヴァトレスタッフによる面談を受けました。
仕事が忙しく、面談できない月もありましたが、その際もメールで状況を報告したり、相談したりしました。
入社から3か月目、職場へ慣れるのに伴って依頼される業務量が増え、疲れを感じていたAさん。
スタッフと話をする中で「依頼されたら自分の力で解決しなければ」という思い込みから、作業内容の相談や業務量の調整を行えていない状況が見えてきました。
面談では、相談が必要な事柄と相談先を具体化し、実際のアクションにつなげることができました。
リヴァトレ利用中に就労に向けた準備をしても、いざ実際に働き出すと目の前の仕事にばかり焦点が当たり、自分の状態や周囲の状況を客観的に捉えて行動することが難しくなりがち。
「職場定着支援制度」は、働きながらストレス・疾病対処を続け、更新していくための機会にもなっています。
また、予定が合うときには、リヴァトレの利用を経て社会復帰したOBOG向けの交流会に参加をしています。
職場では上手くいかないこと、つらいこともゼロではありませんが、他のOBOGと意見を交わすことで解決の糸口を見つけたり、対処を思い出だしたりすることにもつながります。
また「他のみんなも頑張っているんだ」と知ることが心の支えになっているのです。
おわりに
前後編の2回にわたって、リヴァトレを利用した方の再就職とその後の職場定着支援までの全体像をご紹介しました。
このケースは、複数の方の体験や声を参考にしながら作成した架空の事例であり、この事例と同じ順番でプログラムを受けなければならないということではありません。
また、リヴァトレのプログラムは本文内で触れたもの以外にも、数多くご用意しています。
リヴァトレの活用の仕方については、スタッフと相談しながら個別のプランを組み立てていくことになります。
つまり、利用者さんの数だけ活用方法があるわけです。
「働きたいけど、まだ少し不安だな」「就職した後、継続して働けるかな」などのお悩みをお持ちの方、まずは見学やご相談からでも大丈夫です。
お気軽にお問い合わせください。