【うつ病の初期症状とは?】チェックしたい心や身体の症状、相談先、仕事を休んだ方がいいサインを解説!

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「最近なんだか気分が晴れない」「体がだるくて仕事がつらい」そんな症状に心当たりはありませんか? それはもしかしたら、うつ病の初期症状かもしれません。うつ病は、精神的・身体的なストレスが積み重なることで発症すると言われており、早期発見と早期治療が回復への鍵となります。本記事では、うつ病の初期症状や相談先、仕事を休んだ方がいいサインについて詳しく解説します。また、最後にうつ病からの職場復帰に活用できるリワーク施設の利用についても説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもうつ病とは?

うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスなどをきっかけに、脳がうまく働かなくなっている状態です。はっきりとした原因は分かっていませんが、ストレスが発症要因であることが多いとされています。ストレス原因から離れると比較的回復しやすい適応障害と比較して、ストレス原因から離れてもすぐには回復しないのが特徴です。

「一日中気分が落ち込んでいる」、「何をしても楽しめない」といった精神症状とともに、「不眠」、「食欲がない」、「疲れやすい」などの身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている場合、うつ病の可能性があります。

参照:こころの情報サイト「うつ病」

これってうつ病の初期症状?まずはセルフチェックを

うつ病の初期症状が出ていないか、まずはご自身の状況を把握するために、うつ病の簡易チェックリストでセルフチェックしてみましょう。これらのチェックに当てはまったからといっても絶対にうつ病であるとは限らないので、チェックをして気になるところがあれば医療機関を受診しましょう。

【うつ病の簡易セルフチェックの例】

□眠るのに時間がかかる
□寝ている間によく目が覚める
□朝、早く目が覚めすぎてしまう
□昼までずっと眠りすぎてしまう

□悲しい気持ちが続いている
□以前に比べて食欲が減った、または増えた
□集中力・注意力の低下
□自分を責めがちになっている

□以前好きだったことが楽しくなくなった
□日常の活動(買い物や料理など)に大きなエネルギーを使い、疲れてしまう
□頭の働きが遅くなって、質問に答えるのに時間がかかる
□気持ちが落ち着かない

参考:日本語版自己記入式・簡易抑うつ症状尺度(Quick Inventory of Depressive Symptomatology:QIDS -J)

他にも、次のような症状が当てはまるようであれば要注意です。

【身体に出やすい症状】

頭痛やめまい、動悸、疲れやすさ、首・肩などの凝り、便秘や下痢、胃痛、吐き気 など

【心に出やすい症状】

憂うつ、不安、焦り、イライラしやすくなった、自信の喪失、意欲と興味の減退、集中力の低下、注意散漫、気分の落ち込み など

【行動に出やすい症状】

人と話すのが億劫になる、仕事に行く日の朝や休み明けに調子が悪くなる、遅刻が増える、仕事のミスが増える、新聞やテレビを見なくなった、整理整頓ができなくなった など

医療機関を受診するべき目安とは?

うつ病や適応障害が疑われる症状が2週間以上続き、仕事や生活に支障が出ているのであれば、なるべく早く医療機関(精神科・心療内科)の受診をご検討ください。

うつ病は治療が遅れると回復にも時間がかかると言われていますので、早期発見と早期治療が大切です。適切なカウンセリングや治療を受けることで、うつ病の進行を防ぐことに繋がります。日頃から心身の変化を意識し、「少し症状があるかも?」と思った段階で医療機関にご相談をしていただくことをおすすめします。

医療機関では症状の相談だけでなく、治療薬の処方や他の専門機関への紹介など、様々な支援の手段に繋がることが可能です。また休職する場合、医師の診断書の提出も必要になりますので、早めに主治医と相談しておけるとよいでしょう。

医療機関を探す際、そもそもどこを受診をすればいいのか、何を決め手に選ぶのか、悩まれるケースもあるでしょう。日本でのうつ病の相談は、主に精神科もしくは心療内科が対応しています。精神科・心療内科については診察の内容に大きな違いはないので、ご自身が通いやすいと思える医療機関を探して診療を受けてみてください。ただし、一部の心療内科には、「身体の病気」を中心に診ているところもあります。事前にホームページやお電話で確認しておくと安心です。

その他、医療機関を選ぶポイントをこちらの記事で説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。

うつ病の初期症状に気づいた時の相談先

【上司や人事】

勤め先にこころの不調を相談する場合、まずは直属の上司に相談することを検討してみてください。自分の置かれている環境を身近で把握している上司に相談することで、休職に至る前に職場環境や業務量の調整を行うなど、仕事と両立できるよう、体調の立て直しの対策を打てる可能性があります。

しかし直属の上司だからこそ、直接相談するハードルが高いこともあるでしょう。その場合、会社の人事部に相談するという方法もあります。人事部はうつ病や適応障害などメンタル不調者への対応や休職の手続きを担当する部署でもあるので、会社内の相談窓口として機能します。

【産業医】

会社の産業医に相談することも重要です。産業医は医学の専門家として、社内の労働者の健康管理を担当しています。うつ病かもしれないという悩みについても、産業医に相談し判断を得られるとよいでしょう。近年、産業医面談は対面のほかオンラインでも受けることができるようになりました。産業医面談を希望される場合は、社内での相談方法を上司や人事等の社内窓口に確認してみて下さい。

ただし、産業医は「従業員50人以上の事業所」では設置することが義務づけられていますが、「50人未満の中小企業等」では任意となっています。会社に産業医が設置されているかどうかも、合わせて社内でご確認ください。

【厚生労働省運営「こころの耳」】

会社で悩みが相談しづらいという場合には、社外の相談窓口を活用することも方法の一つです。厚生労働省が運営している「こころの耳」というWebサイトでは、電話での相談窓口のほか、SNSやメールを使った相談窓口も紹介しています。ほかにも、仕事や生活など悩みの種類ごとに相談できる窓口が掲載されていますので、「うつ病の初期症状かもしれない」「病院に行った方がいいか悩んでいる」という方も、一度相談してみるといいでしょう。

(参考:こころの耳

【精神保健福祉センター】

精神保健福祉センターは精神保健福祉法にもとづき各都道府県・政令指定都市に設置されている支援機関であり、こころの病気について幅広く相談することができます。

こころの病気や困りごとについて相談できる機関としては、他にも保健所や市町村保健センターがあります。この中でも精神保健福祉センターは、専門性のあるスタッフ(医師や精神保健福祉士、臨床心理士など)が多く揃っているのが特徴です。

(参考:全国精神保健福祉センター長会 全国精神保健福祉センター一覧

うつ病で仕事を休んだ方がいいサインとは?

【サイン①:家族や上司から「休んだ方が良い」と言われた】

うつ病で調子が悪くなると、身体に限界が来ているのに気付かずに頑張りすぎてしまい、自分を客観的に見て状態を把握することが難しくなります。自分はまだ頑張れると感じている時でも、周りの人から「休んだ方が良い」と言われる場合は、正しい判断が出来ていない可能性がありますので、周囲の意見を参考にし、休職を検討してみてください。

【サイン②:単純なミスが増えた】

いつもなら問題なくこなせている仕事に時間がかかってしまったり、ミスが増えてしまったりすることも休職のサインです。休日に休んでも改善されない場合は、心身の調子が悪化しているサインかもしれません。このような状態で仕事を続けることで「ミスが続き上司に注意され、更に落ち込んでしまう」という悪循環になり、さらに症状が悪化する可能性が高くなるため、上長や人事の担当者などに早めに相談することをおすすめします。

【サイン③:眠れない/寝すぎてしまう】

睡眠は健康を維持するための重要な要素です。身体は疲れているのになかなか眠ることが出来ない、寝つけても夜中に何度も起きてしまう、逆に寝すぎてしまうというような症状が現れた場合は、大きなストレスがかかっている可能性が高いです。うつ病や適応障害は睡眠障害から始まることが多いとされています。精神状態が悪い時は、睡眠が乱れがちになりますので、眠れない、寝すぎてしまうなどの症状が何週間も続く場合は医療機関に相談しましょう。

【サイン④:食欲がなくなる】

睡眠同様、食事も健康を維持するための重要な要素です。「食欲がなくご飯を食べたくない」「食べたくても喉を通らない」「食事に興味がなくなる」などの症状が見られた場合、大きなストレスがかかっている可能性が高いといえます。この状態が一時的ではなく、何週間も続いてしまうようであれば、医療機関に相談しましょう。

【サイン⑤:動悸がする/涙が出てくる】

「職場に行くと動悸がする」「何もしなくても涙が出てくる」などの症状がある場合も要注意です。原因不明の動悸や急に涙が出てくる時は、ストレスにより自律神経が乱れていること等が考えられますので、無理せずに医療機関や会社内の相談窓口にすぐに相談することをおすすめします。

以上、うつ病で休職を検討すべきサインを解説しました。紹介したもの以外にも、皆さんそれぞれにとっての心身に限界が出ているサインは違う事があります。早めに不調のサインに気づき、早めに対処することで症状の悪化を防ぐことができる可能性が高くなります。自分自身をよく観察し、自分にとっての不調のサインを事前に理解しておくことが大切です。時には周囲からの意見も確認するようにしていきましょう。

休職を検討しなければいけなくなった場合でも、「生活するためには何とかして仕事を続けなければいけない」「仕事をしながらうつ病を克服したい」と考えられる方もいらっしゃると思います。こちらの記事では、そういった不安を抱えている方が、仕事をしながらうつ病を克服していくために押さえておくべきポイントについてお伝えしていますので、ぜひ参考にしてみてください。あくまでも無理をしないことが大事です。

うつ病で休職したときに活用してほしい「リワーク」とは?

うつ病で休職した際、リワーク施設の利用も検討してみてください。リワークとは、「Re-Work(再び働く)」を意味しており、うつ病などの精神面の不調からある程度まで回復したメンタルヘルス不調者を対象に、職場・社会復帰を目指すプログラムのことです。対人コミュニケーションやストレス対処法など、利用者の特性や体調に合わせた様々なプログラムが用意されています。

うつ病などのメンタルヘルス不調は、休息や服薬によって症状が回復したとしても、社会復帰後に再発を招きやすい病気です。というのも、休職期間・療養期間が長引くと、体力・集中力・コミュニケーション力などがどうしても低下していくため、仕事復帰する際の負荷が大きく、ストレスを感じやすくなってしまうのです。再発後は休職期間が長期化したり、何度も休職と復職を繰り返すことも珍しくありません。

それらを防ぐためにはリハビリが必要です。つまり、リワークとは、自宅療養と復職(あるいは再就職)の間に存在する大きなギャップを無くし、段階的に社会復帰していくためのリハビリ機関として存在します。

弊社が運営しているリワークサービス「リヴァトレ」では、調子が悪くなる前の注意サインに早めに気付けるように、自分の状態を具体的に把握し、体調の波を安定させられるようなさまざまなプログラムを実施しております。一人では自分のストレスに気づくのが難しい方、サインが分からずに急に体調が悪くなってしまう方にはオススメのプログラムですので、気になる方はぜひ一度相談してみてください。また復職後の職場への定着を支援するサポートも実施しています。

リワークの利用開始のタイミングについて

リワークによって方針が違うため、ここではリヴァトレの場合についてご紹介します。リワークを利用開始するポイントは次の2点です。

  • 復帰について、「そろそろ準備したい」と自分自身が思えているかどうか
  • リワークの利用について主治医が了承しているかどうか

    うつ病の症状が強く現れている時期は、しっかりと休養し、療養に専念することが大切です。ある程度症状が落ち着き、「復職や再就職に向けて準備を進めていこう」という気持ちが出てきて、主治医も賛成していれば、リワークの利用を開始するタイミングかもしれません。

    「体調や気分は落ち着いてきたけど、なかなか生活リズムが整わない」という方でも、「通所先がある」「予定がある」ということによりリズムが整っていくこともあります。復職や再就職について考えると気分が落ち込んでしまう方や、朝起きられないといった方の場合、はじめのうちは「他人との会話や外出に慣れる」「生活リズムを整える」といった比較的易しい目標を設定して利用を開始することも可能です。

    まずは、施設の説明を受けたり、見学をしたりしながら、リワークを利用できるくらい体調が回復しているかどうかを確認してみるのも良いかもしれません。

    リヴァトレでは、センターの無料見学・体験も可能で、無料で資料請求もできますので、ぜひご覧ください。

    うつ病の初期症状をチェックして、早めに医療機関の受診を

    今回は、うつ病の初期症状や相談先、仕事を休んだ方がいいサイン等について解説しました。うつ病の初期症状に気づいたら、うつ病や適応障害である可能性が考えられますので、医療機関に通院されていない方は早めに受診をして、休職という選択肢も含めた検討をしていただければと思います。

    まずは無料パンフレットをご覧ください

    リヴァトレは、うつなどのメンタル不調でお悩みの方の復職・再就職をサポートするリワークサービスです。

    復帰に向けて行う取り組みについて、無料パンフレットでわかりやすくご紹介しています。

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    この記事を書いた人
    来迎成美 株式会社リヴァ リヴァトレ事業部

    復職・再就職コーディネーター/精神保健福祉士
    1998年岩手県生まれ。東北福祉大学を卒業後、2021年に新卒社員としてリヴァへ入社。現在はリワーク支援施設「リヴァトレ仙台花京院」で、プログラム提供に携わる。自分らしく感じる瞬間は「道に迷っている時」。

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