
リヴァマガ新企画はじめます
2018年07月06日
liva magazine
2018.11.21
伊藤:現在はNPOの活動と両立して、ご自分で不動産業を営んでいるそうですね?
横井:はい、昨年独立しました。サラリーマン時代よりも時間の自由が利くし、自分の責任で時間配分を決められるのが非常にいいですね。
伊藤:自分でやろうと思ったのはどうしてですか?
横井:20代の時に経験した不動産仲介業と、IT会社の後に経験した不動産買取再販業というのは、同じ不動産業界でも仕組みが全然違うんです。僕はその両方の知識を持っていたので、2つを上手く組み合わせたら何か新しいことができるんじゃないかって思って。IT企業で新規事業や組織論、大規模なマネジメントなども経験したので、これらのスキルを複合的に組み合わせれば自分ひとりでも出来そうだなと感じたんですよね。
伊藤:もともと独立志向をお持ちだったんですか?
横井:いや、全くなかったですね。むしろ、若い時に会社を立ち上げた父の浮き沈みを見ていたので、子どもながらに「自営業って怖いな」という思いが染みついていました。なので、サラリーマンとして企業で働くのも当然アリだし、独立するチャンスがあればそれもアリかなと。
伊藤:現在手がけている不動産業は、どんなビジネスなんですか?
横井:「完全紹介制」を謳っているのですが、家の売買やマンションを住み替えたい、借りたいといった依頼が知人経由で入ってきて、さらにその知り合いがまた別の人を紹介してくれることで成り立っています。
伊藤:完全紹介制の不動産業ってあまり聞いたことがないですね。
横井:世の中の不動産業はまだノルマ主義のところが多いんです。みんなとにかく売りたいから、基本的には物件の良い点しか顧客に伝えません。でも僕の場合、顧客が自分の知り合いなので、自分が家を買う時以上に物件については詳しく調べますし、良い点も悪い点もすべて伝えるようにしています。不動産業を続ける中で、良い面ばかり伝える営業スタイルなどにはずっと違和感を持っていたので、本音で話せる世界っていいなって思いましたし、この仕事を自分で始めて良かったですね。
伊藤:二足のわらじ生活は順調ですか?
横井:不動産会社については独立してまだ1年なので、売り上げはそれほど大きくありませんが、自分一人で食べていく分には問題ないし、いまのところ順調にきていますね。NPO法人の方も周りから「もう必要ないよ」と言われない限りは、ライフワークとしてやっていくつもりです。
伊藤:いずれ生活が成り立つようになったら、NPO法人に1本化しますか?
横井:いや、実は不動産の仕事も好きなんですよ(笑)。周りにはNPO法人だけでやってほしいと言われたりもするんですけど、不動産業には業界独自の問題点もまだまだあるし、「アトピー」についても、不動産の仕事を生かして解決できることがあるんじゃないかと感じていて。もっと究極のことを言えば、近い将来アトピーの特効薬が出来て、みんなが悩まずに済むのであれば、NPO法人はなくなる方が良いんじゃないかと思っているんです。そういう意味で、しばらくは不動産業とNPO法人の二足のわらじを履いていたいんですよね。
伊藤:これまでにもきっとご苦労があったと思うんですが、横井さんはそういうものを苦労とは感じていないように見えます。
横井:確かに…、苦労はあります。一部だけを切り取ったら「本当に大変だなー」って思うことはあるんですよ。でも「楽しい」「人の役に立てている」という気持ちが、大変さを上回っているんです。
伊藤:横井さん自身は、自分らしく生きてるなって感じますか?
横井:自分らしく生きていると思います。そう感じるようになったのはIT会社で働いていた時あたりからですね。入社時に社長に直談判して、自分で売り上げを伸ばし、アトピーの新規事業をやらせてもらうことができて…、30代前半で一番成長を感じた良い時間でした。そして、今は「さらに」という感じです。NPOにしても不動産会社にしてもうまく行かなかったら自分の責任なのですが、自分の好きなことを自由にやれているなという実感があります。
伊藤:やりたいことが出来ずにいたり、人や会社に違和感を持っていたり。生きにくさを感じている人は世の中にたくさんいると思いますが、そこから抜け出すにはどうしたらいいんでしょう。
横井:サラリーマン時代は僕も違和感を抱えることは多かったですけど、独立してから減りました。よく「独立すると不安は増えるけど、不満はすごく減る」って言いますよね。ただ、どちらが良い悪いっていう話でもなく、サラリーマンでも会社の中で自分のやりたいことを見つけて、前向きに頑張っている人たちもいる。結局はどこにいようと「自分のやりたいことができるかどうか」が大切なんじゃないですかね。
伊藤:やりたいことが見つからないという人も多いと思うんです。
横井:僕の場合、人と話すことで自分のやりたいことに気づけることが多いです。例えば、NPO法人の理事である皮膚科医の先生と話しているときに新しいアイデアが思いついたり…。そんな風に課題解決に向けて建設的に話せる人が周りにいるかどうかは大きいんじゃないかな。
伊藤:どんな人たちと話をするかの大切さ、分かります。かつての自分は「相手に合わせに行く」傾向にありましたが、いいなと思った人と交流を深めていくようにしたことで、どんどん自分と合いそうな人を紹介してもらえるようになっていったので。
横井:本当にそうです。どんな人と付き合うかによってだいぶ変わりますよ。僕は、その辺ははっきりしていて、自分と合うか合わないかで判断しているところはありますね。それに「好きな人や大切な人が紹介してくれた人とは自分ともウマが合う」っていう持論があるんです。そうやって付き合いが広がっていくと、コミュニティも自然と出来上がっていく。家族や友人じゃなくても、例えばリヴァでもいいし、うちのようなNPO団体でもいいし、信頼できて話したいって感じる場所があれば、そういうところを活用するのもひとつの手ですよね。
伊藤:最後に、より自分らしい人生を送りたいと考える人へ、何かアドバイスをお願いできますか?
横井:改めて、キーワードは「人」だと思いますね。何かしたいと思った時に、いったん立ち止まって、自分の周りにいる人たちを客観的に見つめ直してみたらどうでしょうか。困っているときにいつも自分をサポートしてくれる人は一体誰なのか、自分の親や家族なのか、友人たちはどうなのかと。そして、この人なら信頼できそうだな、話せそうだなという人がいたら「自分はこういう風に生きたいと思っているんだけど、いまはできないんだよね」と本心を少しだけ打ち明けてみる。そこから風穴が開いて、何か兆しが見えてくるかもしれないですよね。人とどんなことを話し合えるのかは、誰にとっても大切なことだと思いますよ。
伊藤:横井さんが自分のやりたい2つのことに取り組めていて、自分らしい生き方を実践できていると断言されていたのが印象的でした。NPO法人と不動産会社の両方がさらに発展していく姿を楽しみにしています。本日はありがとうございました。
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自分らしく
生きるための
インフラをつくる
幸せのカタチは、十人十色、人それぞれ。
他人のモノサシで測った「素晴らしい人生」よりも、
「自分に正直な人生」を生きた方が、きっと幸せだと思う。
だから、一人でも多くの人の「自分らしい生き方」をともに探し、
「何度でもチャレンジできる仕組み」を提供していく。
それが、私たちリヴァの夢であり、仕事です。
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変化に対応するものが生き残る、というけれど
「対応する」ってなんだか息苦しい。
自ら変化を起こせば、自分らしさがもっと活きて、きっと楽しい。
そんな人がたくさんいる社会は、絶対に面白い。
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