リヴァBiz利用者インタビューVOL.4:Kさん「実践することで対処方法を獲得。」

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産業医(人事)から紹介をされたときの印象は?

3か月休みながら自分なりに体調を整え、そろそろ復帰できそうかもというタイミングで産業医面談があった。ただ、一方で復帰に向けて不安感もあったので、産業医からリワークの紹介を受けて、復帰に向けて効果があると聞いたときに興味を持った。紹介されたリヴァBiz丸の内は、会社が契約していて休職している人たちが復帰を目指して自分の苦手な部分に取り組む場所と聞いた。

色々な人たちがいるという怖さもあったが、それ以上に、コミュニケーションが苦手だったり、マルチタスクが苦手という課題があって、もしかしたら解決できるかもと思えた。メンタルクリニックには通っていたが、薬を処方してもらうところまでで物足りなさを感じていた。カウンセリングは別料金だし、話すのが苦手なので上手く今の自分の状態を話せるとは思えなかった。メンタルクリニックで心理テストなどをやって自分の苦手な部分は把握していたが、どうしたら良いか分からなかったのもあり、リヴァBizに期待が持てた。

どんなことを取り組んだのか?

①自分の気持ちを把握する

状態が悪い時にやり過ぎてしまう傾向があり、どうしてかと思ったら自分の気持ちや状態を把握できていなかったから。コミュニケーションについても自分の気持ちをつかめていないと適切に表現できないとも思った。そのため、日報を通じて様々なプログラムを通じて起きた出来事や自分の気持ちを振り返った

また、アサーションというプログラムを通じて自分と相手を尊重したコミュニケーションを学んだ。学んだだけでとどめず、家でリヴァBizでの出来事やその時の自分の気持ちを話すようにしてみたり、プレゼン資料をチームで作成するプログラムの際には、相手に資料作成を行う上での考えを聴くようにした。自分のことを話し、よく聴くことで、成果物がより良いものになる経験ができた。苦手だなと思う人とも自分から話しかけるようにした。

これらを通じて、気づいたらコミュニケーションが苦手では無くなっていた。自分から話すことで意見や提案をしてもらえたりすることで、一人では気づけないことに気づけたり、取り組む機会をもらえた。結果、自分が楽になったり、相手の役に立つことが体験的に分かった

②生活リズムを整える

元々やっていたが、家のことも含めてやることは沢山あり、リヴァBizに行って帰ったら疲れ果てていた。仕事に戻ったらもっと負荷が高いことは分かっていて、仕事のサイクルを回しながら 余裕をもった生活リズムを作ることが課題だった。

役に立ったのは書き出すこと。手帳を使ってタスク管理を行った。きっかけは、スタッフから自分の特徴(抜け漏れを起こしやすい。マルチタスクが苦手)を踏まえると、書き出すことが効果的ではないかというアドバイス。それから時間管理に関する本を読み、タスク管理のプログラムも受講した。これらをヒントに実際に試行錯誤していき、自分で自分をコントロールしている感じが持てる方法を見つけられた。

今は以前に比べてやっていることの量は増えているのに、追われていた感覚は無くなり、自分の時間を楽しめる状態になりつつある。コツは分かった気になって終わらせず、地道にやり続けたことだと思う。

③考え方のクセに向き合う

こうすべきだという『べき思考』が強かったのだが、それ以外の考え方にも気付けるようになった。地道に認知行動療法をやり続けたことが良かったと思う。プログラムだけではなく家に帰っても取り組んだ。例えば、自分が所属しているコミュニティでトラブルがあった時は、自分の考えを見直してみたり、相手の考えなどに対して背景を聴いて認知行動療法的に違う見方を相手に話してみたりした。以前は自分の中のこう『あるべき』という考えと実態が異なった時に、結果を追い求めてやり過ぎてしまい体調を崩していたが、マイナスな面に目を向け過ぎずに、プラス面や出来ている面にも目を向けて考え方を修正することで対処できるようになった。

また、落ち込んだとしても回復する時間が早くなった。しんどかったけど、『べき思考』が出てくる理由を掘り下げて理解できたのも大きかった。「どうして?」というのが分かると納得できる自分自身の特性もあるのだと思う。

休職者へのアドバイスは?

無理しないで自分のペースで取り組んでほしい。休むことを悪いことと思わないで欲しい。会社人生の中で考えたら短い時間だし、自分の人生を捉えなおす機会だと思う。後から考えれば良い時間だったと思えるはず。自分は8カ月くらい利用したのだけれど、最初は3カ月で復帰できると思っていたが、取り組みながらこれはもっと時間がかかると思った。自分のペースで自分が自信を持てるまで、納得できるまで自分の場合は8カ月かかった。今思えば長いとは思わない。少しできる感じになった後に大きく凹んだけど、その後を乗り越えたのも大きな自信になった。『戻ろうではなく、進もう』ができたのではと思う。

休職者に利用したいと思えるような人事や産業医からの声かけは?

「病気が回復するだけではなく、スキルアップして帰ってこれるよ」という声かけが良いのでは。自分のように他の人に相談できていなかったけれど、薄々自分の課題や気にかけていることについて、色々試して対処法が見つかるかもしれないので。

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