2020年4月からリヴァのメンバーに加わった高階麻美(たかしなあさみ)。入社後まもなく緊急事態宣言が発令され、リモートワークを余儀なくされるという特殊な状況で社会人生活をスタートすることになりましたが、「自分らしく生きるためのインフラをつくる」というビジョン実現に向けて一歩ずつ歩みを進めています。東京大学で都市工学を学んだ彼女が学生時代に取り組んだことや“畑違い”にも思えるリヴァへ就職した理由などについて聞きました。
目次
ふと違和感を覚えた
「空気を読んで振る舞う自分」
大学で専攻していたのは「都市工学」です。耳慣れない方もいらっしゃるかと思いますが、人間にとって全ての活動の舞台となる都市空間を対象に分析・構想を行うことで、社会をよりよいものにしていく方策を検討することを主眼とする学問です。
数学好きが高じて理系の学部に進学したのですが、様々な講義を受けているうちに、一つの分野を極めるより、複数の領域を横断するような学問に興味を抱くようになりました。そこで選んだのが、建築はもちろんデザインや文化にも関わりがある都市工学でした。幼い頃から工作や絵画などの手を動かす遊びが好きだった私は、「生活空間をデザインすることで人々の幸福に貢献できる」ということに魅力を感じたのです。
幼い頃から「何事もそつなくこなすタイプ」だった私ですが、大学生活でとある問題にぶつかりました。サークルの集まりや飲み会など、人がたくさん集まる場所で居心地の悪さを感じることが多くなったのです。
それまでの私は、周りの人が楽しそうだから自分も楽しいと感じるべきだと思い込んでいたのだと思います。しかし、みんなと同じであることへの窮屈さに自覚的になり、ふとした違和感に目を向けることが増えてしまって。親しい友人に囲まれていても「なんとなくそこにいて場の空気をつくるだけ」の会話に虚しさを感じ、苦しかったですね。
その気づきをきっかけに、もっと自分の感覚を大切にしようと思うようになりました。そして「自分と同じように『生きづらさ』を抱える人たちのためにできることはないか」と考えるようになったのです。
やりがい探しの就活に苦戦
リヴァと出会って居場所を見つけた
4年生になって就活が解禁されると、私も就職先を探し始めました。当初受けていたのは、同じ学科の先輩たちがたくさん就職していた大手のディベロッパーや鉄道会社です。もちろん「まちづくり」の仕事に興味はありましたし、ご縁があって面接を通過することもありました。でも、私がその会社でやりたいことや、いきいきと働いている姿がなかなか想像できなかった。そして「自分は何がしたいんだろう」と、モヤモヤした気持ちを抱えながら就活を続けました。
進むべき道が見えなくなった私は、いったん大学での専門にこだわらないで「社会問題の解決」などのキーワードで求人サイトを検索してみることにしました。そこで目に留まったのが「何度でもやり直せる社会を実現したい」というキャッチコピーを掲げていたリヴァのぺージだったんです。何かしたいと思いながら、間違えることや人と違うことを恐れて行動できずにいた自分にとって、強く惹かれるフレーズでした。
採用説明会に参加して驚いたのは、人間関係がフラットなこと。伊藤さん(代表)と菅野さん(当時入社2年目)が事業内容などを説明してくれたのですが、上下を意識しない対等な仲間として言葉を交わしているように見えました。「自分らしく生きるためのインフラをつくる」という企業ビジョンのもとで新規事業にも積極的に挑戦する姿勢も魅力的でした。
福祉分野に関しては全くの素人で不安でしたが、選考を受けたところ、最終面接に進めることに。リヴァの最終面接では「この会社で自分がやりたいこと」についてプレゼンする課題があり、先輩社員のサポートを受けながら内容を固めていきます。熱意がありつつもやりたいことが明確でなかった私は「発表などできるはずがない」と不安を抱いていました。しかしサポートしてくれた2人の先輩は、決して焦らせたり笑ったりすることなく、その時の私をそのまま受け止めてくれたんです。そして、私の考えを根気よく掘り下げ、なんとか発表できる状態になるまで話を聞いてくれました。
私が最終面接で発表したのは「生きづらさを抱えた人たちが関係性を築いたり、新たな発見ができるコミュニティカフェ」についての構想です。1人では形にすることができなかった思いを人に伝えられたからこそ、内定を得ることができたのだと思います。
実は別のある会社からも内定をいただいていたので、少し悩みました。そして考え抜いた結果、最終的には確信を持ってリヴァを選びました。採用試験を通じて「リヴァは社員がそれぞれに居場所を持っている企業である」と感じられたし、自分自身も「みんなと同じであるべき」という思い込みに苦しんだ経験から「自分らしく生きるためのインフラをつくる」という理念に強い共感を覚えたからです。
裁量を持って働く日々
自分らしく夢を実現したい
現在の主な担当業務は、就労移行支援・生活訓練事業所の情報管理システム「LACICRA」の営業と新卒採用です。リモートワークという特殊なスタイルでの出発となりましたが、自律的に取り組めることも少しずつ増えているし、困っていることには周囲から手を差し伸べてもらえるので、充実した毎日を過ごせています。
いま一番やりたいことは、「ほかの社員の『やりたい』をお手伝いすること」ですね。リヴァには魅力的な「目標」を持っている方がたくさんいるので、心からサポートしたいと感じています。そして将来的には、空間づくりの知見とリヴァの事業を掛け合わせて、生きづらさの解消に貢献できればと考えています。
リヴァのスタッフは、理念に共感して集まっている方が多いように思います。いま学生で「社会を変えたい」という意欲を持ちながら、具体的な方法が見出せずにくすぶっている人には、ぜひ一度面接に来ていただきたいです。選考の過程で、ご自身の人生で最も大切にするべき“軸”に気づけるかもしれません。
現在は新型コロナウイルスの影響もあって、社会全体が大きく変わっているタイミングです。私はこの時期にリヴァの一員となったことをポジティブに捉えて、自分らしく生きる人を増やすために、失敗を恐れず挑戦していきたいと思います。
(リヴァの採用情報に関してはこちら)
宮下友里 株式会社あどアシスト コピーライター
1994年東京生まれ。早稲田大学を卒業後、とある独立行政法人を経て広告プロダクションへと転職。
コピーライターとして新聞やwebの広告を制作している。集中すると猫背になりがち。