2019年4月にオープンした「リヴァトレ仙台」は、都内に4つのセンターを構えるリヴァトレの“地域拠点第1号”となります。センター開設に込められた想いや仙台だからこそできる独自の取り組みについて、同センターの責任者である、吉田淳史センター長に聞きました。
目次
刺激に富んだ東京と、暮らしやすい仙台。
自分らしい生き方を探しに行ける仕組みづくり
リヴァトレが掲げるスローガンは「戻ろう、ではなく、進もう。」です。
うつなどにより仕事を離れると「早く元の自分、元の仕事に戻りたい」と考えがち。
でも私たちは、疾患を自分らしさに気づき、踏み出していくためのチャンスとして活かしていただけるような支援を目指しています。
東京で純度を上げ、磨いてきたリヴァトレ独自の再発予防&社会復帰プログラムを基礎としながら、仙台でも信頼関係を積み重ねていきたいです。
将来的には、リヴァトレ仙台を「東北と東京を繋ぎ、両エリアの人々にとって自分らしく生きるための選択肢を広げられる窓口」へと育てたいと考えています。
例えば、東京で生きることが苦しくなった人も、仙台という都市でありながらも豊かな自然に囲まれた環境であれば生きやすいかもしれません。
逆に、地元や仙台で挫折した人が、より多様性に富んだ東京での暮らしを体験して「世の中には色んな人がいるな」と感じて救われることもありうるでしょう。
まずは、東北ならではの「自分らしい生き方」に私たち自身が触れ、情報発信を行いたいです。
その出会いを積み重ね、実際の体験を通じて新たな生き方を見い出せる機会を創出していければと考えています。
「ヨソモノ」だからこそ、変えられる
地域活性化には「ヨソモノ、バカモノ、ワカモノ」が必要だといわれています。
仙台でもヨソモノだからこそ、しきたりや風習に囚われることなく、思い切った行動ができるのではないかと可能性を感じていますし、楽しみです。
しかし自分たちだけで、変化を作り続けていくことは難しく、想いを持った人や機関と協働しながら地域課題を解決していくことを大切にしなければなりません。競合というより協働というスタンスですね。
他の機関や会社の皆さん、それぞれの特色を理解しながら、強みを生かし合えるように連携していきたいと考えています。
多彩なスタッフとともにつくり上げる
リヴァトレ仙台らしさ
リヴァトレ仙台のスタッフは産業カウンセラー、精神保健福祉士、キャリアコンサルタント、介護福祉士、企業出身者、ピアスタッフ(疾病を経験したスタッフ)… と多彩なメンバー揃い。
利用者さんの新たな雇用先の開拓も、企業で優れた営業成績を上げてきたスタッフが行います。
仙台センター独自の取り組みとして、森林科学を大学院まで学んだスタッフがファシリテーターを務める、森を活用したプログラムをレギュラー化しています。
森には人間の生き方のヒントが沢山あります。例えば、森の中で自然の雄大さを感じた時、そのとき捕らわれていた悩みが気にならなくなることもあるでしょう。「森に行ってリフレッシュ!」に留まらない、魅力的なプログラムにしていきたいですね。
私個人としても「仙台でうつ当事者の方を集めてフットサルサークルをつくり、設立に携わった東京のリヴァトレOBチーム(オムハビユナイテッド) と遠征試合をする!」という夢があります。
また、石巻などの沿岸部で漁業や林業など一次産業に携わる方とのネットワークづくりも進めており、東京とは全く違う環境や資源に囲まれて、沢山新たなチャレンジができるとワクワクしています。
今後のイベント情報
◆5月開催:うつからの復職/再就職サポート説明会&相談会@リヴァトレ仙台
◆ 6/1(土)開催:うつからの復職/再就職サポート説明&相談会@リヴァトレ仙台
※ イベント名をクリックすると、詳細が表示されます。