こんにちは、リヴァの伊藤です。
先月の代表ブログでお伝えした通り、起業から7年目を迎えたリヴァはいま『第2創業期』と銘打って、リヴァトレ事業の地方展開や新規事業の開発にチャレンジしています。
しかし、そんな前向きな取り組みの一方で、リヴァではスタッフの疲弊や一体感の希薄化といった課題も生まれ始めており、そのことは各オフィスの雰囲気やスタッフの声として、私にも届くようになってきました。
私としては、スタッフが自分らしく働ける組織を目指して事業を推進してきたつもりだっただけに、かなりショックでした。
そもそも私は、売上を増やすためにスタッフが疲弊し、自分自身も楽しくなくなることに疑問を感じ、「自分が描く理想の組織づくりにチャレンジしたい」という想いから、起業という選択をしました。
目指していたのは「フラットで、各自がやりたいことを実現できる」「お互いを尊重し合い、チームとしての一体感を感じられる」、そんな“働くスタッフ自身が自分らしくいられる組織”。
「自分らしく生きるためのインフラをつくる」という企業ビジョンの実現を目指すために、「まずは自分たち自身が自分らしく」と言い続けてきたのです。
しかし、スタッフ数が増加し、新たな拠点や事業を立ち上げることで仕事の内容にも場所にも少しずつ距離が生じていった結果、各人が組織としての一体感を感じにくくなり、疲弊感が蔓延するようになっていました。
要因はいくつかあります。しかしいずれにせよ、スタッフたちの働きやすさや働く喜びが低下してきたことは、紛れもない事実。その点については、スタッフに対して本当に申し訳なかったと思っています。
この失敗をしっかりと反省し、いま一度新たな仕組みやルールを整えつつ、私を含めた経営陣の考え方も改め、組織をつくり直そうと思っています。
そんな中、私は1冊の本と出会いました。ちまたで話題となっている「ティール組織」です。「自分はこういう組織を目指したかったんだ!」と、まさに我が意を得た思いがしました。事例に基づく実践方法が書かれていたこともあり、もう夢中で読みました。
本の中にこんなフレーズがありました。
これ以前(※ティール以前の従来の組織の事)の段階では、愛や名声や成功を追い求めていくと、ゆっくりと、しかし確実に、私たちが「他人の顏を身にまとう」ようになってしまう。
進化的(ティール)パラダイムでは、内面の正しさを求める旅を続けると、自分が何者で、人生の目的は何か、という内省に駆り立てられる。
人生の究極の目的は成功したり愛されたりすることではなく、自分自身の本当の姿を表現し、本当に自分らしい自分になるまで生き、生まれながら持っている才能や使命感を尊重し、人類やこの世界の役に立つことなのだ。 (第1部第3章 進化型 P.76より抜粋)
これは、リヴァのビジョンの説明にある、他人のモノサシで測った「素晴らしい人生」よりも、 「自分に正直な人生」を生きた方が、きっと幸せだと思う。
まさにこれと同じじゃないかー、と思ったわけです。
もちろん、このティール組織はたやすく実現できるものではなく、経営陣にもスタッフにも、大きな進化が求められます。
でも、企業ビジョンの実現に必要なチャレンジなら、避けて通るわけにはいきません。少しずつ試行錯誤を積み重ねながら、リヴァに最適な組織の在り方を探り、カタチにしていきたいと思っています。
いま実際に試していたり、これからやってみようと考えていたりする施策については、次回にでもお伝えするつもりです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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1978年宮城県生まれ。大手システム会社でエンジニアとして勤務後、障害者就労支援会社に転職。多くのうつ病患者を生み出す企業や社会への疑問と関心から2010年8月にリヴァを設立、現在に至る。