こんにちは。ムラカラ事業部の森田です。
2021年3月2日(火)の奈良テレビ放送「ゆうドキッ!」の奈良のギモンのコーナーにて「下北山村が取り組む新しい移住のカタチ」と題して、ムラカラの取り組みを取り上げていただきました。
目次
取材して頂いた経緯
「ムラカラ」とは
紀伊半島の山奥深くにある奈良県下北山村で2020年11月からサービスを開始した「ムラカラ」は、うつ病や双極性障害などの精神疾患で休職・離職された方を対象に、復職や再就職に向けた準備をしていただくための、宿泊型の転地療養サービスです。
一般的に、精神疾患によって会社を休職や離職した際には、まずは精神科やメンタルクリニックなどで治療を受けて療養し、段々と体調が整ってきたタイミングで職場復帰や再就職に向けた実践的・段階的なリハビリとして、弊社のリヴァトレのようなリワーク施設や就労移行支援施設に通って復帰を目指します。
しかしながら、リワークを利用中の方や、検討されている方の中には、近所の目が気になり外出できなかったり、そもそも昼夜逆転の生活でなかなか日中に外出できないなどのハードルで施設に通うことに二の足を踏まれる方も多くいらっしゃいます。また、ご家族との同居や都会での生活がそもそもストレスの要因となってしまっている場合などもあります。リハビリに集中するためには、一時的にでも住環境を見直して頂くことも大切なのです。
その解決策として、ムラカラは生まれました。生活拠点を一時的に移す「転地療養」で、リハビリに適さない普段の環境から離れるとともに、「宿泊型」で生活リズムを整えていき、社会復帰に向けた段階的なリハビリを実施しています。
「療養」するために「転地(場所を変えて過ごす)」する施設はありますが、そこに復職や再就職に向けたトレーニング要素を加えた今回の新しい取り組みに、奈良テレビさんが興味を持ってくださり、取材をして頂けることになりました。
取材の裏話
新型コロナウィルスの感染拡大が続く状況下で、事前のヒアリングはオンライン会議システムや電話で行われ、とても丁寧に取材してくださいました。
撮影当日は、ムラカラで実施しているプログラムに一日密着。この日の午前中は太陽の光を浴びながら薪割りをし、お昼前にはマインドフルネス瞑想を。午後は資格取得や就職活動、疾病についてのまとめ作業など、それぞれの今後に向けて必要な取り組みをする「自主活動」をしていました。
利用者さんも最初はカメラを意識していましたが、そのうち普段通りの表情に・・・と思いきや、「こんな感じで、撮れ高大丈夫ですかね?」と映り具合を冗談交じりに気にする場面もあり、場が和みました。
私はというと、インタビュー冒頭は目が泳いでいたと思いますが(笑)、じっくり丁寧に話を聞いてくださったこともあり、ムラカラを通じて多くの方が自分の人生を振り返るきっかけにできたら、という想いを伝えられたかなと思います。
番組放送当日は、シェアハウスで利用者さんと地元の非常勤スタッフとで1つのテレビを囲みながら見ていたとのこと。翌日にそのことを利用者さんから聞き、その状況を想像して、なんだか温かい気持ちにもなりました。
放送を終えて
一番の大きな変化としては、村内におけるムラカラの認知度が高まったことでした。「この前の放送見たわよ~、頑張ってるわね。」と郵便局に行った際にお声がけいただいたり、村内の方々も好意的に受け入れてくださっていて、地域と連携しながら事業をおこなっていきたいと思っていただけに安心しました。
ムラカラでは、このような環境下で、「普段とは違う環境に身を置いて、体調を整えたい」とお考えの方とともに、体調を整えるだけではなく、その方が自分らしく生きていくための次のステップに向けて支援していきたいと思っています。そして、私たちのサービスを必要としている方々に、私たちの取り組みをしっかりと届けていきたいと思いますので、今後ともあたたかく見守って頂けると幸いです。
宿泊型転地療養サービス「ムラカラ」
自然豊かな奈良県下北山村にあるシェアハウスでの生活や、メンタルケアのプロによるサポートにより疾病と向き合い、より自分らしい人生へと踏み出すためのサービス。リワークサービスなどを手掛ける株式会社リヴァが運営。
(https://liva.co.jp/service/murakara)
2014年に新卒でリヴァ入社。法人営業を経て「リヴァトレ市ヶ谷」にて復職・再就職コーディネーターに。
2017年より奈良県・下北山村での「イキカタサガシ」プロジェクトのリーダーを務めた末、 2020年11月に下北山村へ移住し「ムラカラ」サービスを開始。