株式会社リヴァ(本社:東京都豊島区、代表取締役 伊藤崇)は、「双極性障害(躁うつ病)で働くヒントがみつかる」をコンセプトとするWebメディア『双極はたらくラボ』(https://bipolar-work.com)を世界双極性障害デー※1. である3月30日に公開しました。
背景(双極性障害の現状)
双極性障害(旧名:躁うつ病)は誰にでもある気分の波が、一時的なものではなく、長期間にわたり、大きく落ち込んだり、あるいは上がったりする症状として表れる病気です。
厚生労働省の患者調査によれば、気分障害(うつ病・双極性障害など)の患者数は年々増加しており、2017年報告では127.6万人(2014年は111.6万人)に及びます。
双極性障害Ⅱ型(労働者)の12か月有病率は0.4%であり、調査当時の日本の人口から「双極性障害Ⅱ型を持つ労働者数は50万7千人に及ぶ」と推定する文献※2. もあります。
また「うつ病と診断された人の約10人に1人は双極性障害だった」という調査報告もあることから、うつ病が身近になった現在では、双極性障害も多くの方にとって「無関係とは言えない病気」になっていると考えられます。
Webメディア『双極はたらくラボ』とは
自分ではコントロールできないほどの躁状態とうつ状態を繰り返す双極性障害の症状により、「継続的な就労が難しい」と感じている方が多いのが現状です。また双極性障害の方が周りの方と上手く関係を築きながら長期的に安定して働くための情報が乏しいこともあり、短期間で不本意な転職を繰り返す人も少なくありません。
双極はたらくラボは、当事者の方々にとって働き続けるための参考やヒントとなり、また周囲の人にも役立つ情報を提供していきます。
コンテンツ紹介(一部)
1. 双極漫画
『双極はたらくラボ』の編集長を務める松浦は双極性障害の当事者でもあります。その松浦の実体験に基づく原案をもとにした漫画「松浦さんの双極ライフ」を連載します。松浦自身が原作者を務め、作画は漫画家の方に、監修は精神科医の先生に、それぞれ担当していただきます。
リヴァで運営するオウンドメディア「リヴァマガ」で既に掲載している12回分も双極はたらくラボに転載し、13回目以降は同メディアで連載していきます。
2. 働く工夫レポート
双極性障害と付き合いながら働く人が実践している「工夫」を取材して紹介するシリーズ記事です。病気について職場に明かさず働く人や、明かした上で働く人、また正社員や契約社員、パートの方もいれば、フリーランスなど様々な雇用形態で働く人、それに起業家なども取り上げる予定です。
3. 双極イベント
双極性障害✕働くをテーマとしたトーク会「双極ワーク」(2020年からはオンラインで開催)。これまでに累計27回実施、のべ300名以上の当事者の方にご参加いただきました。同イベントを中心に、実際に行った催しの内容を採録記事としてご紹介していきます。
4. 情報・対処法
双極性障害を抱える人が働くために有益と考えられる情報を幅広く届けます。症状への対処法や関連書籍、アンケート調査の結果などを紹介していく予定で、YouTubeを使った動画での情報発信も検討しています。
今後について
双極はたらくラボは「働きたいと望む双極性障害の人が自分らしく働ける社会の実現」をビジョンとして、様々な活動に取り組んでいきます。
Webメディア「双極はたらくラボ」では、編集長を務める松浦やスタッフの当事者および就労支援員としての経験も活かした、独自の視点から企画や取材を行っていきます。
また、リヴァが提供する休職・離職者向けサービス「リヴァトレ」内で提供する双極性障害に関するプログラムにWebメディアで集まった知見を反映。復職や再就職を望む双極性障害の人が自分らしく働けるようになるためのサポートに役立てます。
さらに、就労しているかどうかをを問わず、幅広い方にご参加いただける取り組みとしてトーク会「双極ワーク」を実施するほか、就労中の方に対しては、働き続けることをサポートする仕組みづくりを行っていきます。
補足情報
クラウドファンディング
双極はたらくラボでは2021年1月12日から2月4日までクラウドファンディング「働くことに悩む双極性障害(躁うつ病)の人向けのWebメディアを作りたい!」を実施し、164名の方々より計862,500円のご支援をいただき目標金額を達成することができました。
https://camp-fire.jp/projects/view/357526
各種SNSアカウント
- LINE公式アカウント
https://lin.ee/9UIeisS - Twitter公式アカウント
https://twitter.com/bipolar_work
※1.世界双極性障害デーとは、双極性障害を患っていたとされるヴァン・ゴッホの誕生日が3月30日だったことにちなんで制定。双極性障害に対する理解を深め、社会的スティグマをなくすことを目的としている。
参考:https://www.value-press.com/bin/tools/link_counter?a=rwzokzlbwko&l=YUhSMGNITTZMeTl6Y1hWaGNtVXVkVzFwYmk1aFl5NXFjQzkwWVdSaFpuVnRhUzlYUWtRdWFIUnQ=
※2.文献 秋山剛(2018).「はたらく」を支える!職場×双極性障害 南山堂